上京してから

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【RIZIN】五味隆典という男【大晦日】

僕は漫画が好きだ。

ドラゴンボールが好きだし、ワンピースが好きだし、少女漫画も好きだし、、、。

 

ではなぜ漫画を好きなのだろう?

正月休みで暇なので、実家のこたつに入りつつ考えてみた。

漫画のどこが好きなのだろう。

 

少し考えてわかったこと。

面白い漫画というのは、主人公やキャラクターに個性があって、なぜか分からないけれど惹き付けられてしまう。つまりはキャラが魅力的なのだ。

 

キャラが魅力的。

華がある。

 

ぼくが五味隆典という男に対して抱くのは、そういった類の感情だ。

 

華に、惹き付けられる。

 

五味隆典vs矢地祐介

 


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テレビで見た人も多かっただろう。大晦日のRIZIN.大晦日の格闘技といえば、ある意味で恒例と化しているが、そのイベントで行われた一戦。五味隆典vs矢地祐介

 

新旧エース対決と目されたその試合は、たぶん誰もが矢地祐介の圧勝だと思っていたに違いない。五味隆典の事が好きで、長年追っているファンこそ、現在の五味隆典を知っているから、勝つだなんていう予測は出来なかった筈だ。ただ、希望は抱いていた。希望というか、願い。勝ってほしいとは願っていた。

 

五味の試合は31日の7試合目。

 

ぼくは地上波で見ていただけだったから、なるだけネットの情報を頭に入れないようにしていたのだけど。

 

放送がはじまる。

煽りV→入場→試合という風に展開していく。生放送ではなかった。

 

でもこんな凄い入場を久しぶりに見たし、煽りVも凄かった。間違いなくその日の主人公は五味だった。なんとなく、ロッキーtheファイナルを思い出したのはぼくだけではないだろう。

 

入場曲はマッドカプセルマーケッツのSCARY。昔から変わらない、お馴染みの入場曲。

 

 

歓声がすごかった。会場に行っていた人から聞いた情報によると、この日一番盛り上がったのが五味隆典の入場、そして試合だったらしい。

 

そして試合が始まる。

 

序盤からイケイケの矢地選手に対し、五味は防戦一方。なぜかフラフラしているし、このまま終わってしまうのかとも思った。

 

そんな中、五味の放った右フックが矢地選手の顔面に命中する。フックが当たり千鳥足となる矢地選手に五味は右のボディフックを連打する。鬼神の如き連打。そのままアバラが取れてなくなってしまうのではないかと思った。

 

そのまま倒れた矢地選手に対し、打ち込まれるパウンドの雨あられ。

 

下からなんとか凌ごうとする矢地選手に対してまるで何も気にすることなく、ただ拳を落とす五味。会場の熱気は間違いなくこの瞬間が最高だった。観客の歓声で、実況の声も聞こえない。

 

このまま勝つのではないだろうかーー。そう思った最中、矢地選手の三角絞めが極る。一度は抜けた五味だったが、再度形になると逃れることは出来ず、あえなくタップアウト。試合は五味隆典の敗北で決着した。

 

五味隆典の敗北。それは最近見慣れたシーンだったのかもしれないが、それらの敗北とは一味も二味も違う。全盛期の五味隆典が垣間見る事ができた。

 

試合後のマイクで、矢地選手が話している間、五味は笑っていた。

 

「勝ちたかったけど、しゃあねぇえなぁ」

 

そんな声が聞こえてくるようだった。

五味隆典は大人になった。

火の玉ボーイは、もう40になろうというおじさんだ。十数年前の、あの頃の大晦日とは違う。違うのだけれどーー。

 

あの日の夜は間違いなく、あの日見たPRIDEがそこにはあった。

 

五味隆典という男が、いったいどれだけスターなのか。

 

誰よりも刹那的て、破壊的で、天然で、暴力的ながら、カラッとした清々しさのある男。

 

たぶんもう、今後こういう存在は現れないのだろうなと思う。

 

強いだけではダメなのだ。たぶん。

 

強さ+何か。

 

その何かを持っている事こそが、スターの条件に違いない。